
産業保健師による健康コラム⑫☆5月から要注意!義務化された「職場の熱中症対策」
5月から要注意!義務化された「職場の熱中症対策」
急に暑くなる5月は、身体が暑さに慣れる「暑熱順化」が済んでおらず、汗をかきにくいため熱中症が増えます。
暑熱順化(しょねつじゅんか)とは
暑熱順化(しょねつじゅんか)とは、体が暑さに慣れ、熱中症になりにくい「冷却モード」へ切り替わる生理的な変化のことです。
具体的には、汗をかき始める温度が下がり、汗の量が増え、皮膚の血流が増加することで体温の上昇を防ぎます。通常、数日から2週間程度かかります。
「まだ大丈夫」という思い込みを捨て、早めの準備を始めましょう。

なぜ5月から?
「暑熱順化」の遅れに注意が必要です。
特に5月~6月や、梅雨明け直後などは、体がまだ“夏仕様”になっていない状態。
少しずつ暑さに体を慣らしておくことで、汗をかきやすく、体内から効率よく熱を逃がせるようになって、暑さに強い体へと変わっていきます。
暑熱順化には数日から2週間程度かかるため、早めに始めて続けることが大切です

暑さ指数「WBGT」とは、
WBGT(暑さ指数)は、熱中症のリスクを評価するために用いられる指標で、日本語では「湿球黒球温度」と呼ばれます。
気温だけでなく、湿度、日射・輻射(照り返し)、風(気流)の4要素を取り入れているのが特徴です。熱中症には「湿度の高さ」が大きく関わるため、WBGTでは湿度の影響を7割と非常に高く設定しています。
知っておきたい「対策の義務化」
2025年6月から、事業場での熱中症対策が義務化されました 。
義務化された対策に違反した場合、労働安全衛生法に基づき6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
対象環境としては、 WBGT28度以上(または気温31度以上)で、連続1時間、または1日4時間を超える業務などがあります 。
具体的な対策として、WBGTの活用: 気温だけでなく、湿度や日射も含む指標「WBGT(暑さ指数)」を計器で確認することが重要です。
また、作業強度: 作業がきついほど、休憩を多く、作業時間を短く調整する必要があります。

現場で使える資料の活用も有効的です。
厚生労働省の「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」では、現場での教育や周知に役立つ資料が公開されています。
啓発資料として、 職場で掲示できるポスターや配布用カード 。いま外国人労働者向けの動画や資料も多言語対応ができ、充実しています 。
厚生労働省 には熱中症対策ポータルサイトがありますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。








