2024.04.18

「絵本の魔法：大阪北部ヤクルトの保育所で非認知能力を育むストーリー」

保育の現場で多く活用されている『絵本』

時代を超えて語り継がれているものもあれば、時代を表現したものまで、様々な分野の絵本があります。

保育現場での絵本の役割は多岐にわたります。まず第一に、絵本は子供たちの言語能力の発達を促進します。絵本を通じて新しい言葉や文章構造を学び、豊かな語彙を身につけることができます。また、絵本は子供たちの想像力や創造性を刺激し、物語やキャラクターに共感することで感情の理解や表現力を豊かにします。さらに、絵本は社会的なスキルの育成にも貢献します。物語の中で登場するキャラクターやその行動を通じて、他者との関係やコミュニケーションの重要性を学ぶことができます。そして、絵本は子供たちに情緒的な安定感を与え、ストレスや不安を解消する手段としても機能します。保育現場では、保育者は子供たちが健康に成長し、学び、社会に適応するために、絵本を通じてこれらの様々な要素を育むことが重要視されていることから、

認知能力だけでなく非認知能力も支援する必要性を強く感じています。

【非認知能力とは】

人が問題解決や学習において使う認知能力以外のスキルや能力のことです。つまり、知的な能力（IQ）だけでなく、感情のコントロールや社会的な関係の築き方、自己管理能力なども含まれます。

例えば、

自己管理能力: 自分の感情や行動をコントロールし、目標を達成するための能力です。集中力を維持する、誘惑に負けない、計画を立てる、時間管理するなどが含まれます。
情緒的な安定性: 感情を理解し、適切に扱う能力です。ストレスや挫折に対処するための柔軟性や、他人との関係を円滑に保つ能力も含まれます。
社会的スキル: 他人とのコミュニケーションや協力をする能力です。他人の気持ちを理解する、適切な言動をとる、チームで協力して働くなどが含まれます。

これらのスキルは、学校や職場での成功や満足度に大きく影響を与えます。子供の発達段階でこれらのスキルを育てることは、将来の成長や適応に重要と言われています。

学業成績や将来の成功に影響を与えると考えられている非認知能力について、保育の現場でどのようにその発達を促進するカリキュラムを組み成長の促しを行っているのか。

「大阪北部ヤクルト」の保育の取り組みを紹介します。

※「ヤクルト保育所」の保育の様子

【大阪北部ヤクルトの子どもたちの感性を大切にした保育】

目から得る情報、耳から聞く情報、私たちはたくさんの情報を見聞きします。それは子どもも同じ。

実際に「大阪北部ヤクルト」の保育所では、子どもたちに何かを伝えていく際には絵本を通してお話をしています。

例えば、

月に一回実施している『避難訓練』の時。

毎月様々なシチュエーションを想定をして避難訓練は行われますが、大人には理解できても子どもにはまだまだムツカシイことばかりです。

その時は必ず、絵本でお話をしていきます。

どういった場面が危険な場面なのか、その場面に出会ったときにどのような行動をとるといいのか、絵本を通してお話をしてから実践につなげています。

【ヤクルト保育所での新たな取り組み】

ヤクルト保育所では月に1回、保育所内にある絵本の貸し出しを行うようになりました。

貸し出した絵本の返却日にはかわいいシールを貼っています。

自分のお気に入りに一冊。自宅ではお家の人と絵本を通じて楽しい時間を過ごしていただいています。保護者の方から、何度も一緒に見てまねをしてました！この本が今お気に入りのようです！絵本に合わせておかずを作ってみましたよ！良い読み聞かせ方法があれば教えて下さい！等、子どものことを絵本を通じてより深く知り、多くの気づきがあったようです。

絵本を読む習慣を身に着けることは、子どもたちの非認知能力の発達を支援するだけでなく、親子や保育者との絆を深め、豊かなコミュニケーションを促進します。そのため、子供に絵本を定期的に読んであげることは、彼らの成長と健やかな発達にとって非常に重要です。

一日の少しの時間、子どもたちと絵本を読む習慣をつくったり、保育所で読んだ絵本の話をしていくことも子どもたちにとっての大切な時間となるでしょう。